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恋してキスして抱きしめて

第4章 朝倉家の天使、ご対面

『昨日の夜、夏輝から君の事を聞いた後。
失礼だが、秘書を使って社内の評判を調査させてもらったんだ』

『………え!?』



常務は立ち上がると、デスクの上にあったA4のレポート用紙を手に取った。


~~~分厚いんですけど!


この半日でどれだけ調べたんだよ!



『ユーリ君、君は入社6年目にして相当顔が広いようだね』

『…………!!』

『そして、女性の対応がとてもうまいそうじゃないか』



はい出た~やっぱりそっちの話。


~~~誰だよバラした奴!


絶対根も葉もねぇ噂まで付け足したに違いねぇ!


もう体中の水分が蒸発してしまったみたいに項垂れると、常務は持っていた紙を1枚1枚めくって読み上げた。



『広報部の女性社員達は、情報収集の為にいつも君が協力してくれるのを、心から感謝していた』


『………!』


『企画開発部の面々とは、よく社員食堂で一緒になるそうだね?
食事中の気配りや、君が上品に食べる仕草なんかにメロメロらしいぞ』


『…………』


『総務部と人事部の女性陣のうち、何人かが君に告白して玉砕しているね。
それでも、普段から相談に乗ってもらったり、励ましてくれるから幸せだそうだ』



………あら? あらら?


意外と俺、素敵男子になってる感じ?

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