恋してキスして抱きしめて
第24章 ずっと、好きだった
ゾ
ゾ
ゾワワワワワ~~~!!!
そんな真剣な瞳で、ストレートな言葉を言われても
僕は全然嬉しくありましぇぇぇん!!
「だめ! 触っちゃだめ!!」
俺に向けたその手をバシッと振り払って
千夏は顔を真っ赤にしたまま、両手を広げて俺の前に立ち塞がった。
「お、お、お兄ちゃんが言ってた……この先も振り向くことが無い人って……」
「ユーリだよ」
「と、遠く離れた場所から好きな人を想うだけで……って、あの言葉は……」
「ユーリのことだ。
どの国にいても、浮かぶのはいつもこいつの笑顔だった」
「~~~!!
手に入らないなら、自分にとって “ 大切な人 ” と、幸せになってほしいって言ったのは……」
「それは、千夏のこと」
な、なになに!?
その会話いつのこと言ってんの!?
千夏の後ろから顔を出して、夏輝を見上げると
夏輝は思い出すように、目を閉じて語り始めた。