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恋してキスして抱きしめて

第6章 恋愛ビギナー

「あらら?
舞ちゃんちょっとご機嫌ナナメ?」

「………恋」

「は?」

「恋してませんか?ユーリさん」



肩にかけたバッグをぎゅっと握って、舞ちゃんはしかめっ面で俺を睨む。



「どしたの?突然」

「……ユーリさんのそんな顔、見たことないので」

「え?どんな顔?」

「誰かに恋してる顔です!」



って、なんだそりゃ~~

一体どんな顔だよ。



「すごいね、舞ちゃん。
恋してる顔がどんなのか分かるんだ?」



何故かプリプリしている舞ちゃんに向けて、俺は思いっきり変顔を披露する。



「……水曜に有給を取った日から、なんか変です」

「そう?
俺自身な~んにも変わらないけど……」

「~~もう、いいです!」



いつも冷静な舞ちゃんが、珍しくガキみたいにイーッといきんで、くるっと体を戻して出て行った。



意味ぷ~!

彼氏と喧嘩中?

それとも俺に対する反抗期?


舞ちゃんから言われてた書類、全部出したつもりだけどな~~

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