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恋してキスして抱きしめて

第6章 恋愛ビギナー

「ね~いいじゃん、行こうよ」

「俺達、焼きそばもかき氷もぜ~んぶ奢るよ?」

「あ、あの……あたし……」

「うわ、声もめっちゃ可愛い。
マジで萌える」

「ね、君何歳?
高校生にしては胸が……♡」



「……………」



………待ち合わせ時、よくあるシチュエーション。


金髪の男2人に囲まれてるから、その小さい姿はこの位置から見えないけど


左側の男が言ったように、マジで萌えるその声。


~~~って、こんな基本レベルなところから、教育しなきゃいけねーのかよ!


ちくしょ~~初っ端から手がかかるな!!




「……あの、あたし、待ち合わせを……」

「君、ここで30分くらい待ってるじゃん。
流石にもう来ないでしょ~」

「い、いえ、あの……」

「はい、離れて」



千夏の肩に触れようとした男の耳元に、ふっと息を吹きかける。


そいつはビクッと体を仰け反らせると、もう1人の男と共に振り返った。

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