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恋してキスして抱きしめて

第6章 恋愛ビギナー

「ユ、ユーリさ……」



小さな声で俺を呼ぶ千夏の前で、2人のナンパ野郎の顔が赤くなった。


……もう慣れたけどさぁ。


男のくせに、人の顔を見るなり一瞬ときめくのやめてくれる?



「今、彼女に触ろうとしただろ」

「い、いえ……あの……」

「触ったの?」

「触ってませ……」

「焼きそばもかき氷も、俺が食べさせるからいいんだよ」

「……え、あ、聞いてたんですか……」

「ちなみに俺は遅刻してねーから」

「え!?あ、そうな……」

「つーか、いいかげん去ってくれない?」

「………!!」

「迷惑なんだけど」



男の顔10センチまで近付くと、2人は一目散に散って行った。


アホらし~~

大した脅しも言ってねぇのに。

まぁ、口では負けない俺でも、突っ掛かってこられたら無理だけどさ~


ひらひらと手を振ってから、千夏の方へ振り返ると……



「…………!!」



こ、これは………っ

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