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恋してキスして抱きしめて

第6章 恋愛ビギナー

………今さら思い出しちまったよ。


あの警告は、ニュアンスとして捉えていいんだろうか。


手を出すなっていうのと、指1本触れるなというのは、同じ様で大分違う。


………てゆーか


恋愛教育するのに、いちいち触れたかなんて気を遣ってられるか!


だいたい勝手に携帯解約して音信不通にしたくせに、どうやって殺しに来るっていうんだ。


………だけど



「……ちゃんと見てるけど。
もし逸れそうになったら、俺に掴まって」

「………!」

「服でも腕でも、どこでもいいから」




そう言い直してから、一瞬出した手は自分のポケットに戻した。


………俺からじゃなけりゃ、違反にはならねぇだろ。


あの父親もうるさそうだし、必要以上のスキンシップは避けた方がいい。


結局昔と同じで、俺って夏輝の言うこと素直に聞いちまうんだよな~~



「了解しました!」



千夏はコクコクと首を縦に振る。



「ちゃんとユーリさんの横を歩きます!」

「うん、そうしてね。
つーか、さっきからすごいテンション高いよね」

「………!///」

「まだ花火見てないのに」

「……た、楽しくて……!」

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