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恋してキスして抱きしめて

第6章 恋愛ビギナー

~~ハッ!

って俺、結局触っちまってるし!

無意識って恐ろしいぜ!!



「………ありがとう、ユーリさん」



髪からパッと手を離すと

千夏は赤くなった目を細めて、胸に手を当てた。



「さっきダメって言われたのに
……また、きゅうってなりました」

「あらら。
まぁ自然現象だから仕方ねーな」



よく考えなくても、デートごっこしてるわけだし?


実際今の俺ってちょっとイケてたから、これは不可抗力ってことでいいよね~~




打ち上げの時間が近付いてきて


立ち止まっている俺達の横を、たくさんの見物客が通り過ぎていく。


公園の入口に目をやると、芝生までの道の両側に、ずらっと屋台が並んでいた。



「腹減ったな。
適当に買って、場所見つけて座ろうぜ」

「……は、はい……!」

「何食いたい~?
社会人のお兄さんが何でも奢ってあげよう」

「……な、なんでも……!?」

「これでも割と稼いでるからね」

「……や、やった……♡///」



千夏は笑顔を輝かせて、その場で小さくジャンプした。




………明らかに楽しそうな君だけど


そんな君を見てるから、きっともう俺の方が楽しい。




千夏に好きなものを選ばせて、俺だけ缶ビールを買う。


既に大勢の人で埋まった、その隙間を見つけて


海を目の前にした芝生の上に、並んで腰を下ろした。

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