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恋してキスして抱きしめて

第6章 恋愛ビギナー

「酒好きじゃねーの?」

「まだ、飲めないんです」

「あーそうだった、まだ19か~~」

「あと半月で大人です!」



買ったメシを食い終わると


ペットボトルの冷たい茶を飲みながら、千夏は大人って言葉を強調した。


ってことは、マジで夏輝と同じで8月生まれか。


そりゃ、その漢字を付けちゃいますよね~~



「まさか夏輝と同じ日とか?」

「いえいえ、お兄ちゃんとは10日違いです。
でも、誕生日のお祝いはいつも一緒で……

………!!」



千夏が話している途中


ドォンと大きな音がして


7時ちょうどの夏の夜空に、大きな一発目が打ち上げられた。



「始まったな」

「…………っ」



公園の照明がパッと消えて、あちこちから歓声があがる。


海上に次々と打ち上げられる、色とりどりの光は


首を後ろに倒して見上げる程、大きな輪になって広がっていく。



「意外と近いな。
迫力あるね~、ちーちゃん」

「…………」

「? ちーちゃん?」

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