テキストサイズ

恋してキスして抱きしめて

第7章 花火マジック

「…………っ」



ユーリさんが、あたしを真っ直ぐ見つめる。


その瞳は、どこまでも澄んでいて、男の人なのに大きくてキラキラしてて


すごく優しいのに、体が動けなくなるほどの鋭い視線で


心臓が壊れたように鳴り響く。



「you、素直になっちゃいな♪」

「…………!」

「初めてのデートなんだから、どんな我儘言ってもいいいよ。
俺、喜んで聞いちゃうし~」



……まだ出逢って2回目なのに、どうしてこんなに分かってくれるのかな……


言いたくても言えなくて、でもなんとか言葉にしようとした時にはもう遅くて


いつもそんな感じで、誰からも呆れられるのに


この人はあたしのペースに合わせて、待っててくれるんだ。




………だから、かな。


この前も、今日も


自分でも信じられないくらい、素直な気持ちを伝えることができる気がする……



「……ユーリさん……あたし……」

「うん」



……言ってもいいかな?

ダメって言われたら怖いけど

でも、勇気を出して……!



「……今日……

帰りたくないです……っ」


「…………!!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ