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恋してキスして抱きしめて

第7章 花火マジック

駅まで戻る道から、少し外れて


海の上にかかる桟橋を、ユーリさんはあたしの歩幅に合わせてゆっくりと歩いてくれた。


ウッドデッキが敷き詰められた橋の両端には、ランプ型のレトロな街灯が続いていて、とても幻想的な雰囲気。



「ちーちゃん、ちょっと休憩しよ」



ちょうど真ん中あたりに差し掛かったところで、ユーリさんが橋の右側へと方向を変える。


4、5段ほどの低い階段を下りると、外側に向けていつくかベンチが並んでいた。


ひとつだけ空いている、1番端にあるベンチに座ると……




「わぁ……大きい……!」

「すげ~、ここからだと丸見え~~
カップルしか乗ってねぇな」

「ほ、……ほんとだ……///」



海を挟んだ向かい側には、都市型の小さな遊園地があって


横浜のシンボルとしても有名な、時計機能付きの大観覧車が目に飛び込んできた。


眩いイルミネーションが夜空を彩り、そのひとつひとつのゴンドラ内までくっきりと見える。



「ちーちゃん、ごめん。
1本だけ吸っていい?」

「……! あ、ど、どうぞ……!」



ポケットから携帯灰皿を出して、ユーリさんは私から少し離れて座り直した。


煙草を咥えるその横顔が、観覧車の光でキラキラと光る。


………お兄ちゃんと、同じ銘柄の煙草だ………

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