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恋してキスして抱きしめて

第7章 花火マジック

………? 収まらない……?


その続きの言葉が聞きたくて、じっとユーリさんを見つめる。



「はは、ヒドイねちーちゃん」



手を引かれて、もう1歩彼の足の間に近付くと


ユーリさんはふっと笑った。



「そんな風に素でトボけても、
これが本番だったらヤラれておしまいなんだからね」

「………?」

「すげー誘ってる顔してるじゃん。
ズルイよ、マジで」

「……あ、あの……」

「……つーか俺
今自分で何言ってるか分かんなくなってきた」




………あたしの両手は、ユーリさんの肩に乗せられて


そのまま、頭を引き寄せられる。




「……ユーリさん……」

「さん、やめて」

「……え?」

「ユーリでいいよ」




………顔が、近付く。


ふわっと、タバコの香りが広がって


でも、全然嫌じゃない。

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