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義父×義娘。

第35章 *バレンタインデー


枕元に紙袋と『佳奈へ』と書かれた手紙が置いてあった。

横で寝ている義父をちらっと見ると爆睡していたのでそっと手紙をみた。

『喜んでもらえるか分からないけど、プレゼントです。』

とだけ書かれていた。

できるだけ音を立てないように紙袋を開けてみるとピンクジェイドがついたピンキーリングが入っていた。

「かわいい…!」

思わずつぶやくと義父が目を覚ました。

「あれ?見たの?」

「うん!ありがとう!」

義父に抱きつくと腕枕をしてくれてまた寝てしまった。

そっと小指にリングをつけて私も眠った。



朝起きて、荷物を忘れてないかしっかり確認してから家を出た。

小指のピンクジェイドが太陽の光できらきらして綺麗だった。



学校に着くと、さっそくめざとい藍から聞かれた。

「そのピンキーリングどうしたの?」

「朝起きたら、ずいぶん遅れたサンタさんがきてたみたいで。」

「はい?」

「あんまり気にしないで」

「さては彼氏?」

「さぁ?どうだろね?」


「ピンキーリングはおいといて。はっぴーばれんたいん!」

昨日作ったスノーボールを渡すと藍からはガトーショコラをもらった。

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