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ずっと君を愛してる

第12章 仲間との距離

卒業してから2年以上たつが、この月イチ会でメンバーが欠けたことがない。
仲間が集まると、大抵仕事の愚痴か恋愛の話になる。
ぼくはその両方とも、聞き役に徹する。
聞き役がもうひとり。みゆきだ。
ぼくら二人は、自分の仕事に不満もなければ、恋愛をしているわけでもなかった。だから、話すことがないのだ。

「なぁ瀬川、おまえんとこは、嫌な上司とかいないの?」
「…いない」
「ややこしい取引先とか」
「…ない」
「かわいい女の子は?」
「…事務員のおばさんくらいかな」

と、話を振られてもこんな感じだ。
今までは。

今日は年末ということもあって、忘年会と銘打ってとことん飲もうということになっている。
みゆきとぼくが一番乗りだった。続いて由香、早樹、関口、最後はいつも白浜だ。

「…瀬川、なんか雰囲気変わった?」
「そうそう!私も思ってた!」

最初のビールを飲み終えるやいなや、早樹と関口が言った。そういう二人は全く変わっていない。

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