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ずっと君を愛してる

第13章 告白

「今日ね、私ずっと瀬川くんにドキドキしてたの」
「ドキドキ?」
「そう。ドキドキ」

みゆきは少し顔を赤く染めて言った。

「昼間、会社の前で私の腕をつかんでカフェに入ったでしょ?」
「あれは…雨が降ってたし、寒かったから」
「他にもあるの。外を眺める横顔も、コートと伝票をつかむ手も、星空をながめて立ち止まる姿も…」
「そんなの…普通だよ?」
「違うの。今まで私が知ってた瀬川くんとは違うの。まるで違ったの。」
「みゆき、酔ってる?」

口調から、もちろん酔っているはずはなかった。ただ、みゆきがこんなに矢継ぎ早に話すことは珍しかった。

「酔ってないよ。…私やっぱりまだ瀬川くんが…」

そこまで言ってみゆきは何かを思い出したかのようにふと言葉をつぐんだ。

「みゆき?」
「瀬川くん、静流のことが、まだ好き?」
「…好きだよ」
「え…?」
「忘れたことなんて…ないんだ」
「そう…そうなんだ」
「うん…」
「何で?」
「何で…かな。…一緒に暮らしてたんだ。大学時代」
「え…」

なぜかぼくは話し始めていた。誰も知らない静流との時間。話す必要なんてなかったのに。

「…楽しかった。静流といると、楽しかったんだ」
「そう…静流と…」
「でも、静流にはぼくがどれほど想っているか、伝わらなかった。静流とぼくはそういう関係じゃないんだ、多分」
「そういう…って?」
「ニューヨークまで静流に会いに行って、一緒に過ごして、静流もぼくのことを大切に思ってくれてるのは分かった…でも違うんだ。静流はぼくに何も求めてないんだよ」
「どういうこと?」
「静流は、ぼくとの未来を見てないんだ」

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