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ずっと君を愛してる

第13章 告白

言葉にしてやっとわかった。あの時感じた違和感。未来が、ない。静流の言葉には「今」しかないんだ。だからぼくは静流と離れたくなかった。いま離れてしまったら、また会えなくなりそうで。
静流もまた自分の携帯電話を持っていなかった。メールアドレスさえない。あのアパートから引っ越したら、また居場所はわからなくなる。静流が知らせてこなければ。

「ごめん、みゆきにこんな話して」
「…この手の中にあるしあわせは、静流のものだったんだ」

今度はぼくの手をぎゅっと握って、指を絡めて言った。細く、長い指。

「それは…わからないよ」
「私じゃ、ないのはわかった」
「みゆき…」

ふたつのグラスは、中身が減らないまま水滴を纏わせてそこにあった。

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