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アクマにアソコを貸しました

第7章 その位、ちょっとヤンチャなだけじゃないですか

何かに気づいたように、ふと顔を上げたケィシ。

グラリ

膝の上に横向きに座る私を抱えたままケィシの身体が後ろへ大きく傾いだ。

えぇ、ウッソ!?

とっさに支えようとしたのか、驚いてしがみついたのか自分でも解らない。両腕を首に回したまま、ケィシ諸とも湯船の中へ浸かってしまった。


ドボーーーーンッ!!


ブクブクと水泡を作りながら二人の身体が沈んでいく。深く深く浴室の明かりが遠くなっていく。

深く…?


そんなバカな、そう思った瞬間、ゴボッと息を吐ききってしまった。

うぉ、やべぇ!

パニックになりかけた時には既にケィシが私の身体を抱えて水面に顔を出すところだった。

ぷはっ!ゴホッ、ゴホッ

いつの間にか左腕に抱き上げられていて、幼子になった気分だ。


スゥッと水面から身体を出して、軽やかに大きくジャンプしながらその上を駆けるケィシ。


先ほどまでの暖色を帯びたの浴室の明かりとは違い、蒼白い月光が辺りを照らしている。


うちの浴槽がどこかの湖と通じていたなんて、初耳!

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