テキストサイズ

アクマにアソコを貸しました

第8章 彼氏いない(処女)歴=年齢じゃダメですか

夢か小説か…とにかく、どこか現実ではないところで疑似恋愛でもしたのだろう。

それで5年も恋が出来ないなんて、恥ずかしくて他人に言えないよ。

ペチペチと頬を叩いて喝を入れる。しっかりしろ!そんな事で一人で生きていけんのか、私!


最後に一瞥して忘れ物も何も――甘い思い出さえも――残っていない夕暮れの会議室に鍵を掛けた。



――
あの時よりも5年の年月が流れた分、逞しさを増した梓穏の後ろ姿を見守る二対の眼。

案外元気そうで良かったと、安堵に寂しさが混じった視線に振り返った彼女。
誰もいないよね…?と首を傾げて、去って行った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ