アクマにアソコを貸しました
第8章 彼氏いない(処女)歴=年齢じゃダメですか
「とにかく、居ても立ってもいられなくなった俺たちは最後に一度だけ梓穏の姿を確認に来たんだ。
――覗いた世界と違って、幸せかも知れないし。それなら、それで良かったからね」
良かったと言いつつも、ちっとも良くなさそうな弱い笑みで私の頭を撫でるマソォ。
「外から見ていて判ったのは、やっぱりお前は術で見たまま彼氏なしの処女のお局だった。
――しかし津島は図太いな。
まぁそれは良いとして。最後にたった一度だけ、試す事にした。真赭が半端な術を掛けていたからな」
半端な術と言われて、肩を竦めたマソォ。
「試す?」
「うん」
「あぁ」
「梓穏が俺たちに強い気持ちを持ったままだったら、記憶が戻る術。
チャンスは再会したその時、たった一度だけ。
――まさか俺も成功するとは思ってなかった」
橙色の瞳を潤ませるマソォに、胸がキュンキュンし過ぎて目線を反らした。
それなのに
反らした先のケィシも紫色の瞳を潤ませていたのだ。
ヤバい、キュン死にするー!
「そ、そんなに私が好きなの?」
照れ隠しのそんなセリフ、鼻で笑われると思ったのに。
「あぁ、そうだ。梓穏、お前に感じるこの気持ちが、きっと“好き”なんだと思う。好きだ。好きなんだよ…ずっと好きだったんだ、梓穏」
――覗いた世界と違って、幸せかも知れないし。それなら、それで良かったからね」
良かったと言いつつも、ちっとも良くなさそうな弱い笑みで私の頭を撫でるマソォ。
「外から見ていて判ったのは、やっぱりお前は術で見たまま彼氏なしの処女のお局だった。
――しかし津島は図太いな。
まぁそれは良いとして。最後にたった一度だけ、試す事にした。真赭が半端な術を掛けていたからな」
半端な術と言われて、肩を竦めたマソォ。
「試す?」
「うん」
「あぁ」
「梓穏が俺たちに強い気持ちを持ったままだったら、記憶が戻る術。
チャンスは再会したその時、たった一度だけ。
――まさか俺も成功するとは思ってなかった」
橙色の瞳を潤ませるマソォに、胸がキュンキュンし過ぎて目線を反らした。
それなのに
反らした先のケィシも紫色の瞳を潤ませていたのだ。
ヤバい、キュン死にするー!
「そ、そんなに私が好きなの?」
照れ隠しのそんなセリフ、鼻で笑われると思ったのに。
「あぁ、そうだ。梓穏、お前に感じるこの気持ちが、きっと“好き”なんだと思う。好きだ。好きなんだよ…ずっと好きだったんだ、梓穏」