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アクマにアソコを貸しました

第1章 不可抗力じゃないですか

恐る恐る右足を持ち上げてみると、予想的中♪明らかにヒビが入った楕円形のナニカが現れた。


大きさ的には人差し指と親指で○を作った位。ペンダントヘッドみたいに見える。



「うぉっ!やっべぇ!」


乙女系OLとは思えない声で現状を言い表したのち、ひび割れ楕円をむんずと掴んで会社へ急いだ。



その夜

割れたナニカを拾った事さえすっかり忘れて帰宅した。

ガチャッ

「ただいま〜お帰り〜」

言ってる事は完全にオヤジだが、誰も言ってくれないのだから仕方ない。


だけどこの日は違った。

パチッ

電気を点けた瞬間
今朝ぶつかったイケメンと目が合ったのと「お帰りなさい」と言われたのは同時だった。


き…
き……
きゃあぁぁーーー!!


泥棒!?強盗!?まさか痴漢!?


―クスッ

「威勢がいいですね。でも騒いでも誰も来ませんよ、疲れるだけです」


…え?

本当だ。こんなに騒いでいるのに――声が出ていなかった――

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