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アクマにアソコを貸しました

第4章 恋ができないじゃないですか

「なんだよ神楽坂〜お前も蘇芳京紫ファンか?」

へ?

「ちちち違う違う!全然タイプじゃないし!」

「…そっか良かった」

ボソッと呟いた声は聞き取れなかった。

「ゴメン何て…?よく聞こえなかった」

同期の彼はワシワシと私の頭を撫でると
「飯でも行こうぜ」
と言って去って行ってしまった。


…この会社に入ってから、初めて男の人にご飯に誘われました!好きじゃないけど、なかなか爽やかな男性だし、有りっちゃ有りかな〜♪



****
「で?それは食事に誘われただけなのだろう?それだけで、よくもそんなに浮かれられるな」

自宅、夕飯時。相変わらず高級な椅子に座る、ケィシの長い脚に向かって食事に行くという話をしたら、軽くバカにされた。

いいでしょ別に、浮かれるのはタダなんだし!

「ケィシだってデレデレしてたじゃない。特に総務で一番キレイな人に、鼻の下伸ばしちゃってさ!」

本当はさして伸ばしてなかったけど、なんかムカついたし!
対するケィシはキョトンとしていた。

「………誰の事だ?皆大差ないと思うが。

人型の魔物は美形が多いからな、そいつらの雌に比べれば人間の‘ちょっとキレイ’など気にする程でもない」


…ムーカーつーくー!
悪魔の羽を破いて障子紙を貼ってやろうか!?

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