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アクマにアソコを貸しました

第4章 恋ができないじゃないですか

つまりは相手が珠の匂いや肉欲に負けてるだけで、私を好きなわけじゃない、と。ご飯に行くなと言ったのも、弟の再生を阻む可能性を全て排除したいから。
…私は彼を何だと思っていたのだろう。彼氏だとでも?

「いつまでなの?もうやだ、早く普通に戻りたい!本当に最悪だよっ!」

はぁはぁと息を切らせる私を立ち上がったケィシが覚めた目で見下ろしていた。

「いつまでかはわからない。だがそう遠くないと思う」


それ以上は何も言わず部屋を出て行ってしまった。


毎日のようにケィシと淫らな時間を過ごしたこの部屋で、一人泣いているのが堪らなく苦しかった。



****
いつも通り、朝から玄関で口の中を蹂躙される。


いや違う、いつもよりも更に激しい。昨日のやり取りのせいでぎこちないのに、飲みきれない程の唾液を私の喉に押し込んでくる。

「んぁ…ちからが、入らない…」

力が抜けそうになってケィシの腕にしがみつくと、我に返ったように顔を離して私の体をそっと撫でた。


半ばケィシに凭れかかるように力が抜けていた体には一瞬で力が戻った。


「先に行く」


ケィシの姿はドアの外へと消えて行った。

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