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アクマにアソコを貸しました

第6章 ロスタイム上等じゃないですか

「うひょ!?」
思わずマソォの首にギュッとしがみついた。

その瞬間、高く燃えあがった紫焔は私たち3人を包みこみ、まるで闇色のイレイサーで消去されたかのように姿を消したのだった。


****

「ん…暖か〜ぁ…い?」

さらさらの肌触りに包まれて思わずスリスリと頬を寄せた。

肌触り?

「どぅーーー!?」

裸の男の胸に顔を寄せ、腕にすっぽり包まれていた。それどころか私も裸だ。


ケィシー!このエロ悪魔!

「それは俺ではない。何ヵ月俺の顔を拝んでいた?区別もつかんのか」

…拝んでない。


後ろから聞こえた声に首を廻らせると、パジャマを来てベッドボードに凭れて本を読んでいるケィシを発見した。

「じゃあ…マソォ?」

瞳を閉じていると二人はそっくりだ。

「起こすなよ。まだ再生したばかりで力がスカスカなんだ」

こいつはマソォだけには優しいな。ちょっとむくれながら聞いてみる。

「どっちでもいいけど、何で私が裸なの?痴漢なの?」

ケィシは凄く嫌そうに横目で私の顔を見ると、わざとらしく裸の胸元を見た。

「あの術を使うと衣服なんて溶けるんだよ。お前の裸なんて見飽きている、人聞きの悪い事を言うな」

…そーですか!散々抱いておいて、なんて言い種だ。
マソォの腕ががっちり絡みついているので、とりあえずモゾモゾと下着を着けようとしていると腕を掴まれた。

「しお…ん、脱がせるの…大変だったん…だから、そのまま…」

術じゃないんかい!!

ケィシを振り返ると、こちらに背中を向けて寝たふりをしていたのだった。

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