素直じゃない契約
第8章 荒れる台風
拭こうと手を伸ばすと、
『っ…!!ねえさん!!』
理生くんにあたしの手は掴まれた。
『僕のことどう思ってるの??』
「そりゃ、可愛い弟だよ!!!」
本当に弟が出来た感じで嬉しかったし…
『…その前に男だと思ってよ……』
「え??」
ガラガラ
「ん!!!」
急にまぶしい光があたった。
「理生と沙羅やんけ。そんな密着して何しとん」
「恭介…??」
『ろうそくを探してたんだ。そのときに付いた汚れをねえさんがとってくれようとしてて……はい』
理生くんはろうそくとライターを渡してくれた。