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素直じゃない契約

第9章 対面

「松岡沙羅ってゆーねん。俺の…婚約者です」

「は…お初にお目にかかります。まちゅ……松岡沙羅です。いつも恭介さんにはお世話になっております」

『ふん……お前に婚約者なんて出来るなんて…笑わせてくれるなぁ』


口調は京都弁のようなほんわかした言い方だけど、
その容姿と声がほんわかさをなくしている。


『俺が生涯一緒にいたいと思うた人です』


何てこった……
恥ずかしい!!!


恭介のお母さんは恭介からあたしの方へ目を動かした。


『貴方はそれでよろしいんですか』

「は…はい」

『…分かった。家督の受け継ぎを考えねばな。
あと、沙羅さんはここへ残りぃ。恭介はもうええわ。部屋へ戻りいな』


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