素直じゃない契約
第9章 対面
部屋を出ると、
離れに繋がる廊下に恭介が立っていた。
「何か言われたか??」
「いや、特になにも…」
特に何も言葉を交わさず、離れへ移動した。
ー…
「これからもずっと愛してやってください…か…」
そんな大役あたしに出来るはずがない。
家族に愛されたことないのに…
恭介が言ったことは本気なのか…
恭介には愛が分かるからそんなことを言えたのか…
「沙羅、今ええか??」
襖の外から恭介の声が聞こえる。
「うん…どうぞ」
スーッ
「今から出掛けるで~制服のままでええよ」
「分かった…でもどこへ??」
聞くと恭介はニヤッと笑った。
「秘密や♪」