テキストサイズ

素直じゃない契約

第11章 表と裏

『ねえさんは…渡さない!!』

「理生く…」


恭介はあたし達を見下ろしていた。


「渡さないで…どうするつもりや??」

『僕が…ねえさんを守るんだ!!兄さんには出来ないことを僕はする!!!』


理生くんがあたしを立たせてくれた。
顔が涙でぐちゃぐちゃ…


「はっはっは!!理生に何が出来るんや?守る??今まで守られたことしかない理生に??」


理生くんは悔しそうに顔を歪める。


『それでも…僕はっ!!!』

「それと…」


恭介が近づいてくる。


「沙羅は俺の奥さんや。気安く触るな」


恭介に強引に手を引かれ、理生くんから離れた。


『どういうことだよ!肩書きのために欲しいんでしょ!?ねえさんが可哀想だそんなのじゃ!!』

「沙羅を無理矢理にしとるわけやない、ちゃんと沙羅も俺の方がええんや。な、沙羅??」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ