素直じゃない契約
第11章 表と裏
「どうして…信じてたのにっ…こんなこと卑怯よ!!」
「それが俺の本性やねん。俺のこと嫌いになったか??」
嫌い!!!大嫌い!!!
そう言いたかったけど恭介の寂しそうな顔を見たら言えなくなった。
「何でやろなぁ…、女なんてどうでもいいし
利用したら捨ててきた…
でも、沙羅は…離したくないんや」
「えっ…」
恭介があたしを優しく抱き締めた。
どれが…本当の恭介なの…??
このまま、恭介の背中に手をまわしていいの…??
されるがままに抱き締められ、
恭介がそっと体を離した。
「しばらくは…ここから出さへん。分かったな?」