素直じゃない契約
第13章 理生の決意
「!!!」
『僕を…弟扱いしないで…。沙羅さんのこと…好きだから』
「えっ…??」
『1人の男として見てって…前にも言ったよね??』
「…弟として…すごく可愛い弟だと思っ…」
『今からでもいい、考え直して。
…僕、あの家を出るんだ…。沙羅さんをこんなことさせるのは許せない、兄さんと闘うよ。
沙羅さん、ついてきてくれる??』
理生くんはぎゅっと更に強く抱き締めてきた。
「それは…」
それは出来ない、あたしは恭介の側にいる…
なんて言えなかった。
恭介のことが分からなすぎる。