素直じゃない契約
第14章 心の変化
『ねえさん!!』
「理生くん!」
昨日会ったばかりなのに会うと新鮮な感じがした。
『来てくれたんだね。部屋に案内するよ』
理生くんはまた階段を上っていったので、
あたしもついていった。
ガチャッ
『そこのソファにでも座って』
「ありがとう」
理生くんの机らしきものは書類だらけだった。
何をしているんだろう…
『紅茶です』
諒さんが紅茶をだしてくれた。
「あ、ありがとうございます…」
カタカタカタカタ
諒さんが体に穴があきそうなくらいじっと見てくるので、
持ったティーカップが震えてしまう。
盗聴機がバレた…!?
『諒は少し席をはずしてもらっていい?』
「…分かりました」
…ガチャッ
部屋から諒さんがでていく。