素直じゃない契約
第14章 心の変化
ー…
本家へ着き玄関を見ると恭介がまた立っていた。
『…行ってあげてください』
「あ…はい」
恭介のところへ歩いていくと、恭介もこちらへ向かってきた。
「恭介…わっ」
恭介はぎゅぅっと強く抱き締めてきた。
恭介の体はとても冷たかった。
「冷たい…ずっとここにいたの??」
「…沙羅が頑張って行ってくれてるのに俺だけ何もせんのはあかんやろ…」
「だからって…鼻赤いし。寒いからほら、家に入りな」
「…何もされんかった??」
「うん、大丈夫だよ」
「そーか…」
恭介の手を両手で包み離れへ向かった。