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G線上のアリア

第3章 学校

大柄であると共に温和でもある国語教師の言葉に、教室はにわかに騒然となり、出席簿を叩いてチャイムが鳴り響いた。
《やっぱり出るんだー》
呆としてしながら前を見ていた夢叶の背中を、後ろから突かれて振り返る。後ろにいるのはクラスでも派手目で容姿はいいが、調子ノリであるところが否めない出水青葉だ。
「なに?」
それでも問いかけると、両手を差し出して笑いかけてくる。どっちかというと派手な割には、癖がないのでクラスでも中心にいるタイプだ。
「前後のよしみで、ノート見せてくれ!!」
机に顔を伏せて両手を合わせていう青葉に、夢叶は苦笑を軽く浮かべる。
「見せるのは構わないけど…今日はちょっと無理だから明日でもいいかな?」
前後に居ると色々と会話なんかも聞こえてくる。普段は聞かない為にも本を読んでいるのだが、たまたま今日の三時間目の時に、彼女の誕生日が近いのでプレゼント代を稼ぐに夜遅くの臨時バイトをしているというのが聞こえてきたからだ。
「明日でもなんでも助かる!!一条ノート綺麗にとっているし!じゃ、俺今日はバイトあっから行くけど、明日ノート見せてくれな~!」

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