優しいキスをして
第3章 3度目のキス……美優の闇
「ありがと、すごく助かった」
あたしが少し笑ってみせると北澤さんも少しはにかんだ。
「じゃあ、お疲れ。無理すんなよ?」
北澤さんはそう言って去ろうとした。
あたしはその背中に思わず問う。
「…………ねえ?さっき、キスした?」
「……うん」
北澤さんは肩越しに言った。
「なんで?」
「…………キスしたかったから。嫌だったならごめん」
北澤さんはそのまま振り向きもしないで行ってしまった。
運転席に乗り込むと、一度バックして方向を変え、駐車場を出ていった。
あたしはそれをボーッと見送ると、とりあえず運転席のドアを閉めた。
北澤さんにもらったメロンパンの袋を開け、かじりついた。
甘い、砂糖のついたメロンパンを食べてるうち、少しずつめまいが収まってきたようだった。
車の中でもゆっくりしてるとだいぶ楽になってきた。
どうゆーつもり……?
さっきまでの光景を思い出して見た。
……一瞬、だったけど。
唇を触った。思い出したらちょっとときめいてしまった。暗くてあんまり顔は見えなかったけど、北澤さんの男の一面を見た気がした……。
「……まあ、単なる気まぐれだろうけど」
…………よくあたしなんかにキスしたもんだよ。誰にでも足を開くこんな淫乱女にさ。
ため息をつき、携帯を見るとメールが来ていた。
メールをチェックすると慶ちゃんだった。
「慶ちゃん、これから接待ですかぁ。相変わらず忙しいね、あの人」
今日は急な接待が入ってしまって、今日はなしにしたいとのことだった。あたしは慶ちゃんに『オッケー、また今度ね♪』とメールを送った。
はあ…………、予定がなくなった。
どうしようか、あまり具合もよくないみたいだから家に帰るか。でも泊まると言ったし、明日は休みだし、誰かひっかけに行くか。
とりあえず、あの尋常ではないめまい、ヤバイ気がする。もう医者もやってないし、本屋にでも行って調べるか。
「よし」
あたしは車のエンジンをかけ、駐車場を出ていった。
あたしが少し笑ってみせると北澤さんも少しはにかんだ。
「じゃあ、お疲れ。無理すんなよ?」
北澤さんはそう言って去ろうとした。
あたしはその背中に思わず問う。
「…………ねえ?さっき、キスした?」
「……うん」
北澤さんは肩越しに言った。
「なんで?」
「…………キスしたかったから。嫌だったならごめん」
北澤さんはそのまま振り向きもしないで行ってしまった。
運転席に乗り込むと、一度バックして方向を変え、駐車場を出ていった。
あたしはそれをボーッと見送ると、とりあえず運転席のドアを閉めた。
北澤さんにもらったメロンパンの袋を開け、かじりついた。
甘い、砂糖のついたメロンパンを食べてるうち、少しずつめまいが収まってきたようだった。
車の中でもゆっくりしてるとだいぶ楽になってきた。
どうゆーつもり……?
さっきまでの光景を思い出して見た。
……一瞬、だったけど。
唇を触った。思い出したらちょっとときめいてしまった。暗くてあんまり顔は見えなかったけど、北澤さんの男の一面を見た気がした……。
「……まあ、単なる気まぐれだろうけど」
…………よくあたしなんかにキスしたもんだよ。誰にでも足を開くこんな淫乱女にさ。
ため息をつき、携帯を見るとメールが来ていた。
メールをチェックすると慶ちゃんだった。
「慶ちゃん、これから接待ですかぁ。相変わらず忙しいね、あの人」
今日は急な接待が入ってしまって、今日はなしにしたいとのことだった。あたしは慶ちゃんに『オッケー、また今度ね♪』とメールを送った。
はあ…………、予定がなくなった。
どうしようか、あまり具合もよくないみたいだから家に帰るか。でも泊まると言ったし、明日は休みだし、誰かひっかけに行くか。
とりあえず、あの尋常ではないめまい、ヤバイ気がする。もう医者もやってないし、本屋にでも行って調べるか。
「よし」
あたしは車のエンジンをかけ、駐車場を出ていった。