しのぶ
第2章 2・手紙
元康が安堵の溜め息を吐いていると、志信は腰を揺らし後孔を締め付ける。
「そんな事はどうでもいいですから。早く罰を……」
「俺を欲しがるのは嫌なくせに、罰を続けろと? 主に奉仕させるのは罰以前の問題ではなかったのか?」
引き込もうとする後孔に逆らい、元康は指を引き抜く。そして志信から身を離すと、布団に寝転がった。
「あ……あの、元康様?」
志信も身を起こすと、元康の肩を揺らす。だが元康は目を閉じ、手を軽く振った。
「俺が力任せに抱いたら、その瞬間お前は俺を軽蔑するだろう? 俺の疑問も解決出来た、今日はもう寝る」
「それでは、私への罰はどうなるのです」
「今の状況は、充分に罰だと思うがな」
志信の中心は未だ衰えず、快楽を探し首をもたげている。それを放置される事が、どれだけ辛いか。同じ男である元康は、その辛さをよく知っている。だが志信も、すぐには引き下がらなかった。
「……ならばせめて、元康様を鎮めさせてください。私を責めるうちに体が温まって、ここも熱いでしょう?」
元康の背に寄り添い、背後から志信の手が元康自身をなぞる。確かに元康のそれは、志信の痴態に反応し大きくなっていた。