しのぶ
第3章 3・嘘つきの顔
達したばかりの志信に、絶え間なく与えられる衝動。底の見つからない快楽に、身も心も震えが止まらず涙が零れる。また志信自身も、再び首をもたげていた。
「元康、さま……ぁっ!」
体を起こす事も出来ず翻弄される志信の腰を掴み、元康は自身を最奥まで導く。そして、幾人もを受け入れたであろうそこを自分の色だけに染めるように、白濁を吐き出した。
「くっ……」
元康が達すると同時に、志信の締め付けが一段と強くなる。腹と腹の間に熱い粘着質が零れるのを感じて、元康は志信も快楽の針が振り切ったのだと悟った。
元康が志信の顔を覗き込むと、荒い息が絡む。上気に吸い寄せられ、貪るように唇が重なる。雄の本能が目の前の獲物を組み敷きたいと叫べば、元康は結合部が繋がったまま志信を下にした。
言葉はなくとも、元康を離そうとしない後孔が志信の欲を語る。上になった事で動きやすくなった体で、元康は再び志信に自身を深く突いた。
「あぁっ!」
志信は元康の腰に足を絡め、離すまいと縋る。肌がぶつかるたびに響く水音に、絶える暇はなかった。