テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第2章 生意気

「どこ見てんですか?変態」




ニヤニヤとしながら私を見上げる。


私はそんな彼を呆れ半分の目で見詰める。








「.......あなたのどこがよくてみんなきゃあきゃあ言うのかしらね。私はごめんだわ。イケメンといえど後輩だし.....結構性格ひねくれてるもの。上條くん」


「ひでぇなぁ.....それ言うなら暁さんでしょ。去年入ったばっかの可愛げな後輩ちゃんに仕事任せてバカンスなんて」




まだ言うか.....





彼は私のことを暁さんと言う。



別に上條くんにとってはなんてことのないことなんだろうけど、なんか特別扱いされている気が......する....。



だって、名前だし......


って!

私は乙女か!



乙女というには少し心が乾きすぎた気がする。


きっとこの心が潤うことはもうないんだろう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ