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最後の恋は甘めの味で

第13章 認めてはいけない

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手を洗い、トイレを出る。


だるい身体をなんとか動かし、部署に戻れば知る顔ひとり。


その人は私に気付くと近寄ってきた。


「暁?まだいたの?上條くん、まだ.....って、暁.....?」


声を聞いた瞬間力が全て抜け佳世の胸に倒れる。


「......暁、どうしたのよ」


震える肩。


佳世は心配そうに私の背を優しく撫でてくれた。

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