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だけどこの際だ。


さっき思ってたことを言ってしまおう。


「大体、メールで呼び出しといて帰ろうとするってどうなんですか」

「だ、だって！上條くん、忙しそうだったし.....」


苦しすぎる言い訳をする暁さん。


そうですね、で終わればいいものを俺の意地悪な心が燻られた。


「あれのどこが忙しいんですか。ああいう時は、私が先約だから、とでも言って連れ出してくれるのが普通でしょう？」


暁さんは、ぅ....と小さく呻き声をあげ、申し訳なさそうに縮こまる。


そんな暁さんを見て、愛しいと思う反面、情けなくも手が震える。


暁さんがここに俺を呼び出した要件は知っている。


俺は、それを聞くのが怖いと思ってるんだ。


でも、ダメだ。


折角、君島さんが用意してくれた場。


聞かなければ始まらないことも分かってる。


暁さんが今一度言うことを決めたように強く俺を見た。


俺もそれに答えなきゃいけない。


「......呼び出した本当の要件はなんですか？」


自分から切り出すことで少しだけ心を軽くさせる。