テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第16章 燻った気持ち

「.......いい加減にして下さいよ」

「それはこっちのセリフよ!振ったのになんでそんな強引に来れるの?振れば......元に戻れると.....」

「.......それ本気で思ってたんですか」


暁さんが遠慮気味にこくりと頷く。


俺も舐められたものだ。


まあ、女取っ替え引っ替えしてたらそう思われても仕方ないか。


普通なら振った女なんてこっちから願い下げなんだけど.....


暁さんの遮る手を優しくどかし、頬に優しく唇を寄せる。


「俺の心は俺自身驚くほど暁さん求めてるんです。どうしてくれるんですか?これ」


退かすために掴んだ手を自分の胸に当てさせる。




ドクドクドクドク......




いつもより早い鼓動。


暁さんも感じたのか頬を赤らめた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ