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最後の恋は甘めの味で

第17章 黒い感情

じっと暁さんを見詰める。


それから逃れようと目を再度逸らそうとする暁さんの顎を取り、顔の動きを止める。


切なそうに見詰めれば、暁さんの口が動いた。


「っ................よ.....」


あまりに小さい声。


俺は聞こえず眉をひそめた。


「はい?」

「......この前のこと、思い出すからよ.....」


より頬を染める暁さん。



.......この前?

ホテルのこと?

部署でのこと?



思い当たる節は多くあったが、どれもハズレな気がしてならない。

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