最後の恋は甘めの味で
第18章 揺れ動く
なのに.....
どうしてあなたは顔を出すの......?
「もう......嫌......なんで.......」
上條くんが好き。
好きなのに......
溢れる涙は止まらず、永遠と流れていく。
「暁さん、貴女を縛ってるのは暁さん自身です。私は、あの人を愛さなきゃいけないっていう強迫観念から動けずにいるんです」
佳世に言われた言葉を繰り返される。
震える私を上條くんの腕が包み込む。
大きくて暖かい体温。
しがみつきながら
ごめんなさい
とあの人に謝る私。
最悪だ。最低だ......
上條くんの腕の力が強まり、私は涙が止まるまで、上條くんの胸を借りた。