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最後の恋は甘めの味で

第20章 初めて恋を知った少女のよう

枝豆を頬張り続ける佳世さん。


「あ、うまい.....」



さいですか.....



わっと泣くフリをし、机に突っ伏す。


佳世の痛い視線が刺さる。


前まではあんなに親身的だったのに、どうしたことだろう。


この変わり様。


ふと頭に浮かんだのはなぜか勝ち誇った顔の上條くん。



お前か!

またもやお前なのか!



訳の分からない因縁をつけ始める私に飽きれたように佳世が息を吐いた。


「あのねぇ、どんな相談持ちかけてくるか知らないけど、私、人の恋愛に首突っ込む趣味ないのよ」


よく言えたものだ。


私に上條くんの影があると知ったときはあんなに興味津々だったくせに。

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