最後の恋は甘めの味で
第22章 聞こえた想い
「ねぇ.....もしかして.....」
もうここまで来たら、隠すことはできないだろう。
「そうだよ......噂の上司.....の声」
「きゃーーー!!」
涼はうるさいほど黄色い声を出した。
ちょっと!
どうしよ!!
きゃー!!
そんな単語を何回もループし、俺の体を叩く力は女のものとは思えない。
いってぇわ
はぁと脱力し、頭を項垂らせた俺の耳にはっきりと届いた言葉。
『........好き、らろ』
俺の体がぴくりと反応し、思わず顔を上げる。
ってアホか
俺の事じゃねぇっつうの
視界の端に見える涼のにやけ面が妙にイラつく。
『誰のことが?』
暁さんよりはっきりと君島さんが言葉を発する。
さすが酒が強いだけある。
全く酔ってる様子がない。
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