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最後の恋は甘めの味で

第22章 聞こえた想い

着いた先で待っていたのは焼酎片手にまだ飲んでいる君島さんと


机に突っ伏し幸せそうに笑って寝ている暁さんだった。



真也、良かったな

お前の見たかった酔っ払って寝てる暁さん、見れて



内で囁く自分自身の声などもうどうでも良かった。


「あの......物音......」

「あー、暁が座ったまま寝そうになって椅子から落ちそうになった音でしょ?周りのおじさまが助けてくれて助かったわぁ」


俺はその言葉に素直にも反応してしまう。


君島さんがにやりと笑ったのが見えた。


「ってことで、その子お願いね。もう脱力しちゃってタクシーにも乗せれないのよ。確か、上條くんのマンションってこの辺よね?」


なぜそんなことを知っているのか。


隠し事なんて通用しないと言われはしたが.....


この人は一体どこまで人のことを知っているのだろう。


それにしてもその言葉はあんに俺の部屋に連れてけと言っているのだろうか。


酔っ払ってるし、何も分かんないだろうから食ってしまえ、と(※言ってません)。

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