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最後の恋は甘めの味で

第23章 会いに行く





お粥を完食して手を合わせる。


「ごちそうさまでした」

「どうも」


上條くんの手には水が入ったグラス。


それを私に差し出して、お粥とともに置いてあった薬を指し示した。


「早く飲んで下さい。時間がないので」

「.......なんの」


疑いの目を向ければ、上條くんの瞳は明後日の方向へ。


怪しい。


怪しすぎる。


大体にして、この男が私に手を出さなかったっていう時点でおかしいのだ。

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