テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第23章 会いに行く

じーっと見詰めれば降参したように上條くんは息を吐いた。


「今から、あるところに行きます。どうせ暇でしょ?」


どうして決め付けるのか。


私にだって予定くらい......


ないけども。


「あるところってどこよ」

「行けば分かります」

「嫌よ。そんな怪しいとこ行くの」


薬を飲んで、部屋を見回す。



それにしても広い部屋ね......



毎度思っていたのだが、上條くんのつけている腕時計とかどう考えてもブランド物だったり


一人暮らしの割には広すぎる部屋だったり......


「ねぇ、上條くん。貴方って」

「これだけしてやった男の誘いを断るんですか?」


その声の威圧感に体が震える。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ