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最後の恋は甘めの味で

第23章 会いに行く

上條くんの表情は......満面の笑み。


「暁さん」


こんな状況でそんな笑みを浮かべられれば誰だって身震いを起こす。


「は、はい」


思わず敬語だって出てしまう。


「行くよな?」


有無を言わせぬ高圧的な口調。



誰がそんな態度の男についていくもんですか!



心の声とは裏腹。


「はい」


声に出てしまえば、上條くんは嬉しそうに笑った。


「じゃあ、行きましょうか」


放心する私を引きずるようにして上條くんは車へと足を向けた。

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