テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第25章 消えた気持ち、増す想い

これではダメだと間間で話そうとしたのだけれど


どうにも唇が震えてそれどころじゃなかった。


もしかしたらこのまま終わる可能性も考えた方がいいかも知れない。



上條くんが折角くれた機会なのに.....



と自己嫌悪に陥る。


下を向き、下唇を小さく噛むと目の前で息を吸う音がした。



そちらから行きますか



と構えたのだが



〜♪



携帯のメール受信音だろうか。


私のではないのを察するにどうやら匠真の携帯らしく


顔を上げれば申し訳なさそうに眉尻を下げていた。


私がいいよと手で合図をすると、匠真はごめんと手を合わせた。



会社からだったらやばいし、気にしなくてもいいのに.....



こういう小さな気遣いができるところ好きだった気がする。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ