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最後の恋は甘めの味で

第26章 告げる想い

見えたのは








ーー雑誌を顔に乗せ熟睡中の上條くん




想像していた状態と違いすぎて、がっくり肩を下ろす。


私の気合を返して欲しい。


脱力して、ドアに手をかけ開けようとしたところ



........あれ?



何度も引いてみるが開く気配がない。


脱力し過ぎてこんなものまで開ける力が消えてしまったか.......


そんなわけがない。


この男、車の鍵をかけていやがる。


私が来るのを分かっている上で、だ。


さっきの乙女のような心をイライラが飲んでいく。


ガラスを叩いてみるも気付く気配すらない。


怒りは積もりに積もって、とうとう声に.........


といったところで見える雑誌で隠れていない上條くんの口元。


薄くて色っぽい唇。


その唇がーーーー












若干上がっている。










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