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最後の恋は甘めの味で

第26章 告げる想い



「上條く」

「元々愛し合ってた2人だしそういう可能性だってあるだろって何回も言い聞かせてたんです」

「ねぇ、ちょっとま」

「でも、やっぱり無理だ。俺は暁さんが好きだしこの気持ちだって捨てれない」


上がる顔の瞳は揺れていて......



泣きそう.....



頬に触れようとしたところを上條くんに引っ張られ私は上條くんの腕の中にすっぽりとおさまった。


「お願いだから.......行かないでくれよ.......暁さん......」


子供のように声を震わせて私に懇願する上條くん。


こんな弱々しい上條くんを見たのは初めてで戸惑ったけれど


私はその背を優しく撫でて優しく話しかけることにした。


「ねぇ、上條くん、聞いて。貴方全部勘違いしてる」


体を思い切り離そうとする上條くんを思い切り抱いて引き止める。


「ごめん。恥ずかしいからこのまま言わせて」

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