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最後の恋は甘めの味で

第27章 重なる体

上條くんは少し気持ちを落ち着かせるためだろうか。


間を置いて、私のシートを起こして自分の座席へ戻った。


少し考えるように前を見据えたあと、上條くんは横目で私を見


「........ちゃんとした場所ならいいんですね?」


呟くような声を出した。


「.......は、い.....」


小さく返事を漏らせば、車が発進した。


上條くんが運転している際、ちらりとその横顔を盗み見。


月明かりに照らされるそれは、あまりに色っぽく耐えられなくて直ぐに目を逸らしてしまった。



このあと、私は、この人に......



そう思うだけで体は熱くなり、私はその熱を抑えるのに必死だった。


そんな私を上條くんも盗み見していたことなど知らずに。

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